キューカンバーサンドウィッチと英国文化

英語で、キュウリをはさんだサンドウィッチのことを「キューカンバーサンドウィッチ」といいます。

キューカンバーサンドウィッチは、英国では軽食やアフタヌーンティーで出されることがあります。ティータイムの儀式には不可欠な食べ物といえるでしょう。

キューカンバーサンドウィッチの歴史

キューカンバーサンドウィッチは英国において、ビクトリア女王時代に誕生しました。それはもともと上流階級の人々の食べ物だったのです。キュウリにはあまりたんぱく質は含まれていません。そのため、キューカンバーサンドウィッチだけを食べてもスタミナはつかないでしょう。

しかし、貴族の人々はその大部分が働く必要がなかったので、高たんぱく質の食べ物を必要としなかったのです。反対に、当時の下層階級の人々は、もっとタンパク質を多く含んだサンドウィッチを好んだといわれています。

英国の作家たちはサンドウィッチと貴族社会の結びつきを描こうとしました。オスカーワイルドの喜劇、『真面目が肝心』の中にも、キューカンバーサンドウィッチをめぐるエピソードが登場します。

The Importance of Being Earnest
Buy at AllPosters.com

その後、エドワード王時代になると、キューカンバーサンドウィッチの人気は頂点に達しました。現在でも、英国ではティータイムや昼食、会合の場などにおいて、キューカンバーサンドウィッチが出されることがあります。

最近は、スーパーマーケットなどで、サンドウィッチをお持ち帰りで購入することもできるようになりました。そのため、キューカンバーサンドウィッチは勤労者にとって人気のある昼食メニューになっています。

伝統的なキューカンバーサンドウィッチに入っているキュウリというのは、透けるほど薄くスライスしてあるようです。それと、パンの耳はとりのぞいてつくるのが正式なようです。

アメリカではキュウリ以外にチーズやサーモンなどをはさむこともあります。英国の文化的な影響を強く受けたインドでも、キューカンバーサンドウィッチは人気があります。インドの場合、サンドウィッチがチャツネで味付けしてあったり、茹でた芋のスライスが中に入っていたりするようです。

スポンサードリンク

ミルクは紅茶よりも先に入れるか、後に入れるか? スコーンの歴史とおいしい食べ方


HOME > 紅茶コラム > キューカンバーサンドウィッチと英国文化
inserted by FC2 system