スコーンの歴史とおいしい食べ方

日本の食卓では、紅茶通でなければあまりお目にかからないスコーンですが、スコーンは英国ではかなり一般的な食べ物です。スコーンは小麦粉を使った原始的なパンの一種です。

素朴な味が特徴で甘さは控えめですが、紅茶との相性は抜群です。英国では各家庭それぞれ独自のスコーンの製法を受け継いでいて、その色や形、味はさまざまなようです。

スコーンの歴史

スコットランドの速成パンがスコーンのはじめだといわれています。(速成パンとは、イースト菌で発酵させずに、ベーキング・パウダーやベーキング・ソーダを加えて短時間で作るパンのことをさします。)もともと、スコーンの原料はオート麦で、鉄板の上で焼かれていましたが、現代では原料が小麦粉になって、オーブンで焼かれます。スコーンという言葉の由来についてはいくつのかの説があります。ひとつは、オランダ語で「良質の白パン」を意味する単語に由来するというもの。もうひとつは、運命の石(Stone of Destiny)に由来しているというものです。運命の石というのは、スコットランドのパースにあるスコーン城で、国王の戴冠式に用いられた椅子の礎石のことを示します。この石はスコットランド人にとって独立と自由の象徴ともいえるものであり、イングランドとこの「運命の石」をめぐって、長い間、戦いを続けることにもなりました。

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スコーンは英国のティータイムにおいて欠かせない食べ物になりました。アフタヌーンティーの元祖ともいわれるベッドフォード公爵夫人アンナ・マリアも、紅茶とスコーンを一緒に食べていたようです。

スコーンのおいしい食べ方

英国では母から娘にスコーンの作り方が伝えられるようです。シンプルでおいしいスコーンはティータイムに欠かせないものといえるでしょう。

ふんわりと焼きあがったスコーンには、クロテッドクリームとストロベリージャムをつけて食べるとおいしさが倍増します。とくに、クロテッドクリームとスコーンは切っても切り離せないような関係にあります。クロテッドクリームはこってりとしたクリームで、口の中にいれると、とろけるような食感があります。スコーンのサクサクとした食感とよくマッチするのです。

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